苔むすび

苔に向いた水とは?①

LINEで送る
Pocket

苔を育てたことがある方は大抵経験があると思うのですが、

 

例えば森の中や道端などの屋外で綺麗だな〜と言って取ってきた苔を

 

鉢に植えて、部屋の中で育てるとすぐに枯れます。

 

本当にびっくりするすぐ傷んできて、そのうち枯れるんです。

 

なんでこんなに早く枯れるのか?

 

水やりが足りなかったのかな〜とか、

 

水をやりすぎたのかな〜とか思うわけです。

 

でも、例え水の量が適正(?)であっても普通はもちません。

 

苔を育ててみると、なるほど、環境が悪いんだな、と思うようになります。

 

「環境」と言っても漠然としすぎているので、具体的に言うと、

 

一つの理由は、「乾燥(湿度)」であることは間違いありません。

 

地面ギリギリの微環境は、非常に湿度が溜まりやすい。

 

森林なら尚更、ですよね。

 

それに比べれば、屋内環境というのははるかに乾燥しています。

 

じゃあ、湿度を保てばよいんだね、ということで、

 

容器に入れて育てて、蓋をして湿度を保ってあげる。

 

これがテラリウムの考え方です。

 

実際に瓶に入れると苔が傷みにくく、

 

長く青々してくれますから、なるほどーとなるわけです。

 

でもいろいろやっていると、「湿度だけが理由なんて、ありえない!」

 

って思うようになります。

 

たくさん理由はあるんですが、例えば、

 

・自然界では濡れたり、カラカラになったりしながら生きている。

(一概に乾燥に弱いとは言えない?)

 

・街中のコンクリの上なんて、結構常にカラカラの環境では?

 

・人が育てている苔は自然界のものと枯れ方がまったく違う。

(先端から傷んでいき、ひどいと先端に粉が吹いてくる)

 

・水をあげるほど傷むのが早い気がする。(水を控える方が健全に育ちやすい)

 

これは絶対にまだわかっていない大きな要素がある。

 

それがいつまで経ってもよくわからなかったのです。

 

水が嫌いなのか?とか、(それはそれで正しいこともあるのですが)

 

終いには、外の空気にはなにか「気」のようなものがあるんじゃないの?とか

 

あまりにもわからないので、

 

もはや現実逃避みたいなことになっていたのですが、

 

ようやく、

 

「水の中の微量な成分が悪さをしている」

 

というところに、1年半ほど前にようやく行き着きました。

 

水の中のミネラルのようなものが悪さをしていると考えると、全部辻褄が合うのです。

 

水道水や川の水、井戸水、天然水、これら全てには、実は様々な成分が溶け込んでいます。

 

それは「汚れ」だけでなく、水を美味しくするミネラルなど、いろいろ入っているわけです。

 

人の「育てる」環境では、この「ミネラルが入っている水」というのをあげることになるのです。

 

屋根がある場所で育てている以上、必ずそうなりますよね。

 

では、自然界ではどうかと言うと、

 

基本的には水は雨水や霧から供給されます。

 

あるいは土からの蒸気。

 

そして土に含まれる水分。

 

実はこれら全て、ミネラルがほとんど入っていないんです。

 

人が水やりをするというのは、すなわち「ミネラルが供給される」

 

自然界で雨水等で養われているというのは、すなわち「ミネラルが供給されない」

 

ここが致命的に違う条件です。

 

実際にこんな実験をしてみました。

 

下の写真は、

 

(左)ミネラルの全く入っていない純水で育てた苔

 

(中)東京の水道水と同じ程度ミネラル(Na、Ca、K)を入れた水で育てた苔

 

(右)東京の水道水の10倍ミネラルを入れた水で育てた苔

 

です。

 

 

純水が最も傷みなく育っていることがわかると思います。

 

真ん中ものも、この後さらに元気をなくしていきます。

 

試した苔はどれもその傾向が出ていました。

 

こちらはミズゴケ

 

左がミネラルなし

 

右がミネラルあり

 

(上下は水のあげ方の違い)

 

全く違うことがわかると思います。

 

結論としては、ミネラルがなるべく少ない水を使って育てれば、苔は傷みにくくなります。

 

わかりやすい「硬度」という指標でいうと、基本的には、

 

純粋<軟水<硬水

 

左にいくほどミネラルは減るので、左ほどよいことになります。

 

実際、硬度が比較的高めの関東地方より、硬度がより低い関西や名古屋の方が苔は育てやすいようです。

 

ただ、軟水硬水と言うのは、ミネラルのなかでもカルシウムやマグネシウムの量が多いかどうか

 

という区分なので、例えば

 

「超軟水」でもそれ以外のミネラル(例えばナトリウム)を多く含んでいればやはり悪影響がでます。

 

ただ傾向としては軟水硬水は使えると思います。

 

何度かに分けて

 

・もうちょっと詳しい話いろいろ

 

・考えられる純水のデメリット

 

・なんでミネラルが悪さをするのか?

 

 

書いていこうと思います。

 

 

とにかく、これで、苔の大きな謎の一つが解け、かなりすがすがしい気分になってます。

 

苔育成の大きな一歩と思いますし、これがわかると、

 

苔を見る目が、またこれまでとは全然違ったものになります。

 

本当に面白い!

 

 

宣伝になりますが、そんな結果から、「苔の水」というものの販売をはじめました(笑)

 

悪さをミネラル分を完全に除いたのち、生育に必要なミネラルを微量添加したものです。

 

よかったら試してみてください。

 

クリックすると販売ページに飛びます

 

 

 

 

 

 

コメントは受け付けていません。

LINEで送る
Pocket

お気軽にお問い合わせ、ご予約ください。

ご予約はこちら ご予約はこちら arrow_right
PAGE TOP