【虫注意】苔を食べる虫-キノコバエ –
※虫の苦手な方は見ない方が良い画像が含まれます。
苔を食べる虫たち
「苔はまずいので食べる虫はいない」という記述をみることがありますが、そんなことはありません。
実際のところ、苔は結構虫に食べられます。
我が家の庭で育てているスギゴケ やハイゴケ にはいつもダンゴムシがついていて、ムシャムシャと食べています。
苔を食べているダンゴムシ、やたら元気なんですよ。
ツヤッツヤで、盛んに交尾して。
苔って栄養満点なのか?と思ってしまいます。
苔を荒らすコバエがいます
それはさておき、本日の本題に入ります。
ダンゴムシなんかは屋内に入って来ないので、テラリウムで問題になることは基本的にありません。
屋内で問題になる虫、というと、経験上、コバエ(キノコバエ) と小さなガ、主にこの二つです。
(ただし、苔の古い部分や土が混ざっていると、ガガンボやらなにやら、魑魅魍魎がでてくるので注意)
今回はキノコバエ について、その姿と症状を紹介します。
こんな虫です。正確に同定していただいたりはしていないですが、キノコバエの仲間 かと思います。(詳しい方、教えてください!)
1〜2mm程度の本当に小さい蚊のようなハエのような、虫です。
よく見かけるのは、この写真のものと、もう少し黒っぽくてお尻の短いものなのですが、もう一方は写真がまだ撮れていません。
(どちらかというとそちらの方が多いのですが)
こちらは成虫ですが、成虫は苔を食べるわけではありません。
問題は幼虫です。こんな感じの線状の虫です。(写真注意!)
これがとても厄介で、苔を食い荒らします。気持ち悪いですね。
これはかなり育ったものなのではっきり見えますが、孵化したてでは当然ろくに見えるサイズではないので、植え付け時に完全に取り除くというのは現実的ではありません。
本当に厄介です!
キノコバエ について少し調べてみたところ、こんな記述を見つけました。
(種類によると思うので、苔につくものが同じかはわかりません)
「15℃くらいの環境で9~12日後ほどで孵化」
「24~27日ほどで幼虫期4期を通過し成長」
「蛹は3~6mmほどで薄い栗色から灰色」
「一週間後成虫として現れ、4~10日間生きる」
「成長期間は温度によって変化する。24℃では卵から成虫まで21日間、16℃では40日間」
チバクロバネキノコバエなど、キノコバエ は園芸や農業でも問題になっているので、いろいろ情報はでてきます。
興味があったら調べてみてください。
さて、キノコバエ の幼虫に食べられるとどうなるか、次に見てみましょう。
コナコナしたものは虫のフン
キノコバエ の幼虫が苔の下の部分を食い荒らすと、苔がフワフワと浮いた感じになります。
生きた苔を食べると、当然食べたあとがわかるのですが、こんな感じです。
ホソバオキナゴケを食べて、食べるだけでなくフンもしっかり残していくんですね。
遠くからみてもなんかコナコナしたようにしか見えず、言われないと虫の跡だと思わないでしょう。
拡大してみると、こんな感じ。
実に不愉快ですね。
オキナゴケは乾燥気味で育てているので、コナっぽく見えますが、湿潤な苔だと、溶けたようにも見えます。
こちらは可愛がっていたヒメミズゴケ が食べられた様子。
溶けたような感じになります。
(写真には映っていませんが、著者はかなり傷心でした)
今回はとりあえずキノコバエ と症例の紹介のみです。
では肝心の対策はどうすればよいのか?
近々続きを書いていきます。
先に書いてしまうと、対策はできますが、いくつかの理由で根絶は難しいというのが正直なところです。
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